「立ち会い出産」体験記(前編)

ボクは、(自慢ではなく)今まで大きな病気をしたことがない。
なので、病院の先生や看護師さんと関わった経験がない。
しかし、2019年4月、妻の出産で「立ち会い出産」をしたことで医療の現場を目の当たりにすることになった。
自分としては深く印象に残る体験だったので、そのときの心象を記しておきたい。
「立ち会い出産」 とは、文字通り出産に立ち会うことだ。
基本的には親族しか立ち会えない(だいたい旦那さんが立ち会う)。
ボクは、仕事で知り合った先輩方の勧めもあって、妻の出産に立ち会うことにした。
「夫婦の絆が深まって、忘れられない日になるよ」ということで、
そのような経験者の話を聞いてしまうと、
「立ち会う・立ち会わない」が今後の夫婦関係に影響しそうなことと、
初産で妻が心配というのもあったからだ。
講習参加のため大阪府の病院へ
出産する予定の病院では、立ち会い人に事前講習への参加が条件だったため、
夫婦で病院へ行った。
その時期、出産予定日を1ヶ月後に控えていた。
講習では、
「妊婦さんが陣痛で苦しいときは、この呼吸法を一緒にやってあげてください」
「テニスボールを腰のところに当ててあげると楽になります」
というような内容を助産師の方がしてくれたり、
実際の分娩室(赤ちゃんを生む分娩台が置いてあるところ)を見せてくれた。
それと、どのようにして赤ん坊が母親のお腹の中から出てくるか、
実物大の模型(骨盤の模型と赤ちゃん人形)で説明してくれたけど、
知れば知るほどに出産の神秘と壮絶さに気が引けてしまった。
また問題というほどではないけど、
病院が大阪府守口市にあったため(妻の実家)、
ちゃんと立ち会えるかな? という不安もあった。
まあいずれにしても、1ヶ月後には、出産に立ち会う資格を得たわけだ。
診察で医師から「計画分娩」を勧められる
今や医療の進歩によって、産婦人科では3Dエコーを使って
母親のお腹の中の様子が見ることができる。
胎児の身長・体重だけでなく、心臓の音を聞いたり、映像を見ることができるのだ。胎児に疾患がないか診察するためのものだが、
そこまで鮮明でないにしろ、赤ちゃんとご対面ができてしまうのだ。
そんな進歩のため胎児の情報が細かに知れたおかげで、
ボクと妻は、ある決断をしなければならなくなる。
産婦人科医師の診察で 、
「36週1日で、胎児の体重が3,050gもある」
と言われる。
経過として胎児がすでにかなり大きいようで、
だいたい妊娠40週0日くらいで生まれるから、
今後の胎児の成長具合によっては、赤ちゃんが膣から出られなくなり、帝王切開になってしまう可能性もあるそうだ。
医師は、よかったら来週から病院に入院して、「計画分娩」してはどうかと勧める。
「計画分娩」とは、出産を予定よりも早めるための処置で、
膣を広げる器具を入れたり、陣痛促進剤を点滴したりして母体の陣痛を促すこと。
ちなみに、 妊娠37週0日~41週6日に出産するのが「正期産」=正常な妊娠期間とされる。この診察をしたときが妊娠36週1日で、 医師の提案は、38週くらいで産んではどうかという。
※十月十日(とつきとおか)で産まれる説はウソ
ボクと妻は、3~4日悩んだあげく、
「計画分娩」で入院することを選んだ。
そして、2019年4月1日から、5日間の予定で、
妻は大阪府守口市の松下記念病院に入院した。
中編へ続く→
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